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錫を扱っているおおくの場で


「中国では水をきれいにするために井戸に錫を沈めていた。」


「イオン効果が高い、水が腐りにくい、花が長持ちする。」


といった趣旨の文章が掲載されておりますが、そのことに関した資料が見つかりましたので簡単にですがまとめておきます。


まずイオン効果が高い、ということに関してですが

Sn2+イオンは、invivo で口腔の微生物叢に対し強力かつ持続する抑制効果を有する(Attramadal & Svatun,1984)。

※invivo:人為的にコントロールした状態、この場合は口の中を再現している。

とのことですので歯磨剤にフッ化第一スズが使われるのもこの効果が理由だと思われます。

そして水が腐るのは水の中の各種雑菌が繁殖することで引き起こされますが、錫イオンによって菌が増えにくくなり、それによって水が腐りにくくなります。

また切り花がしおれる原因のひとつに菌が水のとおり道を詰まらせることがありますが、錫の花びんを使うことで錫イオンがうまれ菌の繁殖を抑制し、それが切花を長持ちさせる理由ではないかと。


  • 錫イオンによって菌が増えにくくなる。
  • 菌が増えにくいので水が腐りにくい。
  • 菌が増えにくいので花が長持ちする。

ということをまとめて

「イオン効果が高い、水が腐りにくい、花が長持ちする。」

といっているようです。


注釈:
殺菌作用がありますのは酸素が少ない水中などで作られる2価のスズイオン(Sn2+)になります。

大気中で作られる4価のスズイオン(Sn4+)には殺菌作用がありません。

ですので「錫の置物があると空気がきれいになる。」ということにはなりませんのでご注意ください。


参考リンク

[PDF]
国際化学物質簡潔評価文書. Concise International Chemical Assessment Document. No.65 Tin and inorganic tin compounds(2005). スズおよび無機スズ 化合物. 世界保健機関 国際化学物質安全性計画. 国立医薬品食品衛生研究所 安全 情報部 2008

17ページに関連する記述があります。


スズおよび硝酸イオンを含む口腔ケア組成物 (公開公報 2013526483)|アスタミューゼ - astamuse