大錫.blog

大阪錫器と錫についてのあれこれを掲載しております

カテゴリ: 錫の知識

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数ある金属の中でも古代7金属の一つとして歴史のある錫ですが、ものごとの一つひとつを見てもなかなか理解することができないのが歴史というものでございます。

ですので、錫の歴史を集めた年表を作ってみることにいたしました。


錫に関係していると思われることのみをわたくし個人の独断と偏見にもとづいて選び出しておりますので、照らし合わしたいものごとが載った別の年表と対比させながら見られることをおすすめいたします。

とくに工芸業界で宣伝されるものごとにつきましては目立つようにしておりますので、それがいつごろ言われるようになったのかを理解する手助けになれば幸いでございます。

またこの年表も考えや理解が及んでいないこと、間違いを記述していることもあると思いますので何か問題がありましたらご連絡お願いいたします。



なお年代に異論があるものや人物に異説があるものなどはあえて省いているものもありますので、この表は「こういう物事があった」程度の参考にとどめ、より詳しく調べられることをおすすめします。



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前回に引き続き、錫器に描かれている模様について解説させていただきます。

「菊」
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奈良時代に薬草として中国より伝わりました菊は、その薬効から「不老長寿」の象徴としておおくの場で親しまれてまいりました。

模様として使われ始めたのは平安時代の頃からでございまして、この頃には中国の故事にちなみ、陰暦の9月9日に菊の花をめでながら菊酒を飲んで邪気を払い、それによって長寿を願う「重陽の節句」が貴族の間で行われ、それとともに菊の模様が器物に描かれはじめるようになってゆきます。

その後も各時代を通じて権力者に好まれ、鎌倉時代には後鳥羽上皇が好んで使い始めたことから皇室の象徴となり、室町時代には菊水伝説からの不老長寿をねがって菊の模様をあしらった具足を多く見ることができます。

江戸時代には菊の栽培が庶民へ広がるとともに品種改良が進み、菊の形とそれをかたどった模様も多彩なものとなってゆきます。

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凹凸のないなめらかな肌。それは美しさの基本として広く見ることができますがそれだけでは寂しさを感じることがあるのも事実でございます。

そのため実用、装飾などの目的から「模様」が考案され、うつわを彩ってまいりました。

そのなかでも古くから伝わってきた模様は「ただ綺麗だから」「流行だから」というだけではなく、その歴史の中で「意味」と「願い」がこめられ、それらを目にし、ふれることでその想いを人々に感じさせてまいりました。


ここでは錫器に使われている模様とその意味を今一度確認してゆくことにいたします。

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土鍋で熱燗

錫の酒器のうたい文句に「すぐに燗ができて、なおかつ冷めにくい」という趣旨のものがあるのですが、これを聞いた方から

「すぐ熱くなるなら、すぐ冷たくなるのではないのか?」

というもっともな疑問を言われた事がありますので、今回はそのことについての解説をさせていただきます。続きを読む

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